源泉徴収といえば、サラリーマンが会社から受け取る給料からあらかじめ天引きされている税金や社会保険料をイメージします。フリーランスの場合には、特定の会社に所属しているわけではないため、給料からこうした税金や社会保険料を天引きしてくれる会社はありません。フリーランスがクライアントから案件を受注する場合、作業する内容によっては報酬から源泉徴収があります。しかし必ずしもすべての作業に対して源泉徴収があるわけではないため、フリーランスは年間を通じてどこからいくらの源泉徴収があったのかを管理しなければいけませんし、確定申告ではその旨も正確に申告する必要があります。例えばデザインに関する報酬では、パッケージのデザインや広告デザインは源泉徴収の対象となりますし、Webデザインも対象となります。しかし、Webサイトの制作や、パッケージのデザインをWeb上で閲覧するために必要なプログラミング作業などは、源泉徴収の対象外となります。フリーランスの確定申告では、自身で源泉徴収済の申告をしなければ、払っていないものとして税金の計算がされます。その結果、払うべき金額よりも多く払う結果となってしまうのです。源泉徴収を正確に理解するだけでなく、払った金額を管理することで、多く払いすぎる事態を回避できるでしょう。ちなみに源泉徴収で差し引かれる金額は、受け取る額によって異なり、100万円以下なら10.21%、それ以上なら20.42%となります。